2章統合 Visual Studio Code (HTML完成版)

2章 Visual Studio Code

2.1 Visual Studio Codeをインストール

Visual Studio Codeは、多くのユーザが使用する人気のエディタです。マルチプラットフォームで動作するため、気軽にプログラミングを始めることができます。無料版で商用利用することが可能で、WindowsやLinux、macOSで動作し、ウェブ版も提供されています。カスタマイズ機能に優れており、拡張機能を選択して導入することができます。

それでは、Windows(Windows 10 / 11)で Visual Studio Code(以降VSCode)をインストールする方法をつまずきやすい点を押さえながら順番に解説します。

1  VSCode をダウンロード

VSCode 公式サイトへ

👉公式サイト
https://code.visualstudio.com/

※ 必ず Microsoft公式 からダウンロードしてください。

VSCode をダウンロード

トップページにある「Download for Windows」をクリックします。

通常は 64-bit版 が自動で選ばれます。
すぐにダウンロードが実行され、特に選択に迷う場面はありません。

2  VSCodeをインストール

インストーラーを起動

ダウンロードしたファイルがエクスプローラのダウンロードフォルダに入っています。
(例:VSCodeUserSetup-x64-xxxx.exe)をダブルクリックしてインストールを開始します。

途中で表示される設定画面で、以下は必ずチェックを入れてください。

☑ デスクトップにアイコンを作成する
☑ エクスプローラーのファイルコンテキストメニューに追加する
☑ サポートされているファイルの種類のエディタとしてCodeを登録する
☑ PATHに追加(重要・必須)

インストール実行

インストールがはじまると、数十秒ほどで完了します。

👉終了後、自動で VSCode が起動します。
VSCode が起動して次のような画面が出れば成功です。

左側にアイコンが縦に5個並びます。
一番上のフォルダ型のアイコンがVSCodeの「エクスプローラ」です。フォルダやファイルの一覧を見ることができます。
一番下の四角いアイコンが「拡張機能」です。

3  拡張機能をインストール

日本語化の拡張機能

👉VS Code は初期状態では英語なので、拡張機能を使って日本語化します。



日本語にする手順

①左の四角いアイコン(拡張機能)をクリック
②左上部の検索欄に Japanese と入力します。
③「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」が一番上に出ます。
④ Install インストールを押します。
⑤右下の「Change Language and Restart」を押します。
⑥再起動されて日本語化します。

インストールだけでは日本語化できない場合があります。そのときは以下の作業を追加してください。

①Ctrl+Shift+Pで上部の検索窓を出す。
②検索窓に「Configure Display Language」と入力する。
③「Configure Display Language」見つけて選択する。
④ja日本語を選択
⑤Restartをクリックして、VSCodeを再起動します。

これで 完全日本語化 されます。

Pythonの拡張機能

次に拡張機能でPython(Microsoft製)をインストールします。

念のためWindowsにPythonがインストール済であることを確認してください。インストールしてないと拡張機能が有効になりません。

インストール手順
①左の四角いアイコン(拡張機能)をクリック
②左上部の検索欄に Python と入力します。
③「Python」を選択
④ Install インストールを押します。
これでインストール完了です。

4  Pythonの動作確認

フォルダを開く
①左上のVSCodeエクスプローラを選択します。
②メニューバー左上の「ファイル」をクリック

③「フォルダーを開く」をクリック
④エクスプローラが開くので C:UsersDELL(自分の名前)tp を選んで「フォルダーの選択」をクリック

tpフォルダとテストプログラムがない場合は、自分の好きなフォルダでプログラムをRunして確認してみてください。

⑤テストプログラムのtest01.pyを選びます。
⑥右上の▶Runで実行します。
⑦下欄のターミナルに結果(3)が表示されます。
以上が確認できればインストール成功です。

👉これにより以下の機能が使えるようになります。
・VSCodeエクスプローラ
・エディタ機能
・ターミナル表示
・▶Run ボタン
・自動補完
・エラー表示など

これで、一気に便利になりますね。Pythonが楽しくなってきた!

5  まとめ

・公式サイトからダウンロード
・PATHに追加が必須
・VSCode本体をインストール
・日本語化の拡張機能インストール
・Pythonの拡張機能インストール

2.2 VSCode の基本的な使い方

では、インストール後の「Visual Studio Code」(以降VS Code)の基本的な使い方を、はじめての方向けに、流れで分かるように解説します。

1  VSCode の起動

起動してから、次のような構成になるように、フォルダを開き、ターミナルを表示して画面を調整します。

画面の基本構成

┌ 上:メニューバー、タブバー(横一覧)

├ 左:アクティビティバー(縦アイコン)

├ 左:👉エクスプローラー(ファイル一覧)

├ 中央上:👉エディタ(プログラムコードを書く場所)

└中央下:👉ターミナル(結果出力)ctrl+@で表示/非表示

2 フォルダを開く

まずフォルダを選択します。 作業用フォルダ tp だけを開くので安全です。

ここでは C:\Users\DELL(自分の名前)\tp
C:\ 全体を開くより安全です。間違って変なファイルを触らなくて済みます。

VS Codeエクスプローラーは「開いているフォルダ」=作業範囲という設計です。
だから一つ深い階層を開くとそれより上は表示されません。

方法1(いちばん簡単)
①メニューバー左上の「ファイル」をクリック
②「フォルダーを開く」をクリック
③エクスプローラが開くので C:\Users\DELL\tp を選んで「フォルダーの選択」をクリック

👉これでPythonテスト作業用フォルダの tpだけが表示されます。

方法2(いまのフォルダを閉じてから開く)
①メニューバー左上の「ファイル」をクリック
②「フォルダーを閉じる」をクリック
③「フォルダーを開く」をクリック
④エクスプローラが開くので C:\Users\DELL\tp を選んで「フォルダーの選択」をクリック

フォルダの整理

フォルダの削除や新しいフォルダの作成などは、Windowsエクスプローラーでやる方が安全です。

👉VS Codeエクスプローラーでもできますが「開発用途向き」です。

VS Codeで C:\ 全体を表示する方法
①メニューバー左上の「ファイル」をクリック
②「フォルダーを開く」をクリック
③エクスプローラが開くので C:\ を選んで「フォルダーの選択」をクリック

これでルート(C:¥)から見られます。

注意(C:\ を開くとき)
C:\ はシステム領域なので:
・Windows
・Program Files
・Users(自分の中身はOK)
などは触らないほうが安全です。

VSCodeと Windowsのエクスプローラの違い

項目 VS Codeエクスプローラ Windowsエクスプローラ
開発向き ◎ コード編集ができる △ 編集はできない
フォルダ整理
安全性 少し注意 安定

作業用フォルダ tp をまとめて
C:\Users\DELL(自分の名前)\tp
のように1か所に集約すると整理が楽になります。

3 ターミナルを表示する

ターミナルの表示/非表示

ターミナルの表示/非表示が 「Ctrl + (バッククォート)`」できません?。

VS Codeでターミナルの表示/非表示は、正しくは 「Ctrl + (バッククォート)`」ですが、日本語キーボードの環境では 「Ctrl + @」が正しく動作しています。
これは キーボード配列とOS設定の違いによるものです。

日本語キーボード(JIS配列)では

@ と `(バッククォート)が
同じキーに割り当てられている 場合があります

表示は「@」でも、
VS Code には「`(バッククォート)」として認識されている

そのため
Ctrl + @ = Ctrl + ` と同じ動作になります。

VS Code 側は
キーの「印字」ではなく「物理キー位置」を見ています

4 プログラムの作成

新しいファイルを作る

方法1(おすすめ)
①VSCodeエクスプローラーのエリアにマウスを持っていく
②右上に4つのアイコンが現れる。
③一番左の「新しいファイル」をクリックする。
④新しいファイル名を入力する 例:test01.py
⑤プログラムのコードを入力する(またはコピペ)
⑥作成したコードをCtrl+Sで保存

👉ファイル保存が完了すると、タブのファイル名表示の後ろが●から×に変わります。

方法2
①左上の「ファイル」をクリック
②「新しいファイル」をクリック
③新しいファイル名を入力する 例:test01.py
④プログラムのコードを入力する(またはコピペ)
⑤作成したコードをCtrl+Sで保存

方法3 ファイル名を決めずにコードを打ち込む
① Ctrl + N
「Untitled-1」という仮の名前のタブが開く
③プログラムのコードを入力する(またはコピペ)
④保存するときにファイル名を入力する。例:test01.py

エディタでプログラムコード作成

テスト用のプログラムコードは、以下のファイルをコピペして使ってください。

test01.py(数値計算 print)
test02.py(結果表示維持 input)
test03.py(文字変数を3回表示)
test04.py(住所・氏名のデータを表形式で表示)
test05.py(グラフ描画の基本形)

5 プログラムの実行と保存

ターミナルを開く

👉ターミナルでプログラムの実行(Run)、また実行結果を見ることができます。

方法1 ショートカット
①Ctrl + @(または Ctrl + `)で表示/非表示ができます

方法2 メニューから
①「表示」をクリック
②「ターミナル」をクリック

ターミナル画面に PowerShell
PS C:\Users\DELL\tp> が表示されます
↑PSは PowerShellの略です。

プログラムを実行

実行はターミナルからが基本ですが、▶の方が楽ちんですよ。
テスト用プログラムを実行してみましょう。結果はターミナルに表示されます。

方法1:ターミナルから
①PS C:\Users\DELL\tp>
②PS C:\Users\DELL\tp>py test01.pyを入力してEnter

方法2:▶ Runボタン(おすすめ)
①実行したいファイルを選択する。
②右上の ▶(Run実行)をクリック

👉よく使うショートカット

・ターミナル表示: Ctrl + @
・保存: Ctrl + S
・すべて保存:Ctrl + K
・実行: ▶ボタン
・実行停止: Ctrl + C
・コマンド検索: Ctrl + Shift + P

👉「▷」でプログラムを実行できない原因は?

VSCodeの編集画面の右上にある▷を押しましたが、実行できませんでした。原因は?

VS Code 右上の「▷」でプログラムを実行できない原因は、ほぼ次のどれかです。

👉一番多い原因
① Pythonインタープリターが選択されていない
▷は「選択されたPython」で実行します。
インタープリター未選択だと実行できません。

画面右下に、Python 3.13.xの表示がありますか?
なければ:Ctrl + Shift + P で検索窓を出して Python: Select Interpreterを入力
「Python: インタープリターを選択」をクリックしてください。

VS Codeは「どのPythonで実行するか分からない」状態になることがあります。
Pythonが複数入っている場合があるので、「どれを使うか指定してください」という仕組みです。

② ファイルが .py ではない
▷は .py ファイル専用です。
拡張子が:
.txt
.md
また、保存していないファイルだと動きません。

③ Python拡張機能が無効
拡張機能にPython(Microsoft)が入っていない、または無効。
確認:Ctrl + Shift + X

④ ファイルが保存されていない
未保存状態だと実行できないことがあります。
Ctrl + S で保存。

6 まとめ

・フォルダを開く
・.py ファイルを作る
・ターミナルを開く(Ctrl + @)
・py ファイル名.pyで実行
・▶(Run実行)ボタンを使う

これで VS Code + Python の基本操作は完成です。

2.3 VSCodeの便利な機能

1 インライン提案

VSCodeで編集してたら print(1+2) の下の行に勝手に print(3+4) がうすく表示されていました。Delでも消えないのですが?

VS Code の「ゴーストテキスト(インライン提案)」が出ている状態です。
AI/補完機能が「次に書きそうなコード」を予測して出しているのです。

結論から言うと:
不採用(消す)
Esc
これで その場の薄い文字だけ消えます。
採用する場合
Tab
押すと、実コードとして確定します。

なぜ薄い print(3+4) が勝手に出るの?

これは 実際のコードではありません。
VS Code が「あ、次はこう書きたいんじゃない?」と予測して薄く表示している提案です。

主な正体はこのどれか

Copilot
IntelliSense(コード補完)
Python 拡張の補完機能

print(1+2) を書いたので
「次も計算式の print だろう」と推測して
print(3+4) を出した、というわけです。

もう出したくない場合(恒久対策)

方法A:Copilot を使っている場合

左の拡張機能(四角いアイコン)
GitHub Copilot
無効化(Disable)

方法B:インライン補完をオフにする(おすすめ)

設定画面を開く
Ctrl + ,
検索欄に:inline suggest

「Editor: Inline Suggest」
→ チェックを外す

これで 薄い文字は一切出なくなります。

2 オートインデント

for i in range(3):を入力してEnterを押したら自動的にインデントが入りました。なぜ勝手に入るのですか?

VS Code は : を見た瞬間にこう判断します。
「あ、次の行は字下げ必須だな」
その結果…Enter を押す
自動で スペース4つ分 入る

これは 親切機能です(勝手にやってるわけではありません)

for i in range(3):
    print(i)
↑ オートインデントが入ります
理由
Python では、
「:(コロン)」の次は必ずインデントされたブロック
というルールがあるからです。

対象になる構文
以下は全部「Enter → 自動インデント」されます。

if 条件:
for i in range(3):
while 条件:
def func():
class A:

Enter を押したら勝手にインデントされる仕組み

実際に起きていること
VS Code は裏でこうしています:
今の行を解析、Python文法的に「ブロック開始」か判断
次の行に 適切なインデントを自動挿入

つまり
Python専用の文法理解 + エディタの機能の合わせ技です。

Enter 後にインデントを戻したいとき

方法①:Backspace
for i in range(3):
▮←ここでBackspace

方法②:Shift + Tab(おすすめ)
インデントを 1段戻す
Pythonでは超頻出

3 黄色の四角い枠で囲まれた文字

編集中にprint(‘こんにちは、Python!’)の!が黄色の四角い枠で囲まれていました。何の意味ですか?

結論から言うと――
エラーではありません。Pythonの警告でもありません。

黄色い四角い枠「!」の正体

これは VS Code の表示補助(Unicode / 全角・記号の可視化) です。

今回の場合
print(‘こんにちは、Python!’)
この 「!」 が

黄色い四角い枠で囲まれていた。
カーソルを近づけると強調されるという状態なら、

ほぼ間違いなく
原因:全角ビックリマーク(!)

実はこの「!」、半角 ! ではなく 全角 ! になっています。

種類 見た目 中身
半角 ! ASCII
全角 ! Unicode

Pythonでは 文字列の中なので問題なし
でも エディタが「注意してね」と教えてくれている

なぜVS Codeは強調表示するの?

理由はこれです
全角記号はコード中で使うとバグの原因になりやすい
特にファイル名、演算子、変数名
に入ると見た目は同じで動かないことがある
なので VS Code は「これ、Unicode文字だよ」と教えてくれています。

確認方法(超かんたん)
① カーソルを「!」に乗せる
② 右下 or ツールチップを見る
表示例:Fullwidth Exclamation Mark (U+FF01)

消したい場合
半角に打ち直す
! を削除
半角 ! を入力

print(‘こんにちは、Python!’)
これで黄色枠は消えます。

表示自体を消したい場合(上級)
VS Code 設定で:editor.unicodeHighlight.nonBasicASCII を false
ただし
初心者のうちは ON 推奨(トラブル予防になります)

4 プログラムと実行結果を左右並べて表示

最初にVSCodeでJupyterの拡張機能をインストールします。
インストール途中で、カーネルの ipykernel をインストールすることを求められることもありますが、そのまま「インストール」クリックして進めてください。

ipykernelは「JupyterがPythonを実行するためのエンジン」です。

Jupyterはインストールしなくても.ipynbファイルは実行できますが、今回の場合は Jupyterのインストールが必要になります。

VSCodeエディタの左側に「プログラムコード」右側に「実行結果」を書くにはプログラム.py の先頭に「# %%」を付け加えます。

# p2.5-1
# %%
s='hello! こんにちは '
print(s * 5)

するとプログラムコードの上部に「セルの実行|以下を実行|デバックセル」が表示されています。(英語版では、Run Cell | Run Below | Debug Cell)
この中の「セルの実行」を押すと右側に実行結果が表示されます。

VSCodeエディタの左側に「プログラムコード」右側に「実行結果のグラフ」を書く例です。

# p2.5-2

# %%
import matplotlib.pyplot as plt
plt.plot([1,2,3])
plt.show()

※plot() は、x を省略すると、自動で0, 1, 2, ... が x 軸になります。

通常、実行結果のグラフは別画像で画面中央に表示されますが、ここでは右側の結果エリア内に表示されます。

結果を見やすくて、とっても便利ですね!

もし「セルの実行・・・」が出ない場合

① Jupyter拡張が入っていない
拡張機能で確認:
Python、Jupyterがインストールされているか。

② ファイルが .py ではない
右下に言語表示がPythonになっているか確認。

Jupyter拡張って何ですか?

Jupyter拡張とはプログラムの実行結果やメモを「ひとつのノート」にまとめて管理できるツールのことです。

「セルの実行」「以下を実行」「デバックセル」の役割

① セルの実行

そのセルだけを実行

# %%
x = 10

② 以下を実行

このセル+下にあるすべてのセルを一気に実行
※Notebookを最初から動かしたいときに便利。

# %%
a = 5

# %%
b = 10

# %%
print(a + b)

③ デバッグセル

デバッグモードで実行すると、プログラムコードの上部に
「続行」「停止」「ステップオーバー」 が表示される。

つまり行ごとに止められる。
変数の中身を見られる。
ステップ実行できる。

「# %%」 の役割

一言で言うと、「ここから1つのセルですよ」という目印(区切り)です。

普通のPythonでは?

# %%
print("こんにちは")

実はこれ、Pythonにとってはただのコメントです。
# で始まる行はコメントなので、Python本体は完全に無視します。

ではなぜ意味があるの?
VSCode(+Jupyter拡張)が「# %%」を見つけると、「ここを1つのセルとして扱おう」と解釈します。つまりこれは、VSCode専用の“合図”です。

例えば:

# %%
a = 10
print(a)

# %%
b = 20
print(b)

VSCodeはこう理解します:
セル①:a = 10
セル②:b = 20

それぞれ別々に実行できます。
Notebook(.ipynb)はもともと「セル構造」を持っている。でも .py にはそれがない。だから「# %%」で人工的にセルを作っているわけです。

5  まとめ

Pythonから見た場合 # %% ただのコメント
VSCodeから見た場合 # %% セル区切りマーク

役割 Notebook風に実行できるようにする。.py の良さ(軽い・Git向き)を保ちながらNotebookの便利さも使える。それを可能にするのが「# %%」です。